エボラ疑いで死亡、キンシャサ沖の船に乗る200人が一斉隔離
コンゴの首都キンシャサで、頭を抱えるような事態が起きている。なんと、エボラ出血熱を疑わせる症状で死亡した人が出た船の乗客約200人が、全員まとめて隔離されることになったのだ。
騒動の発端は、モンガラ州のピムという場所。そこからキンシャサに向けてコンゴ川を3週間近くかけて航行してきた船の乗客が、下船後に体調を崩して死亡。症状がエボラにそっくりだったため、当局が大急ぎで動き出した。
冷房ゼロで涼しいミニギアAirio Pro アフリカ疾病予防管理センターのジャン・カセヤ事務局長によると、この船は現在キンシャサ近くに停泊中で、乗客全員がエボラ検査を受け、結果が出るまで隔離されている。カセヤ氏は「症状がなくても、見逃しがないように全員調べることにした」と説明している。
実はコンゴでは今年5月からエボラの大規模な流行が続いており、カセヤ氏の発表では確定症例は4000件、死者は1800人を超えている。専門家は「過去最速のペースで感染が広がっている」と警告。医療支援団体「国境なき医師団」も「警鐘レベルで前例のない速さ」とコメントし、対応が「感染の連鎖を断ち切るのに十分なスピードで地域に届いていない」と指摘している。
特にやっかいなのが、新規症例の60〜70%が、すでに監視下にある接触者以外から出ていること。つまり、感染ルートが追いきれていないのだ。当局のデータによると、現在674人の患者が隔離中で、接触者の追跡率は75%だが、それでも「追跡よりも感染のほうが速い」と頭を抱える状況だ。
キンシャサではこれまでエボラの確定症例は出ておらず、今回の船の乗客もまだ結果待ち。とはいえ、人口1000万人を超える大都市のど真ん中で、もし感染が広がれば大惨事は避けられない。地元住民のパニックも当然だろう。
エボラは嘔吐物や血液、精液などの体液、あるいは寝具や衣類などの汚染物を介して感染する。2014〜2016年の西アフリカ大流行では2万8000件以上の症例と1万1000人以上の死者が出ており、今回の流行はそれに次ぐ規模。コンゴ東部では反政府勢力の衝突や鉱山関連の移動もあって、アクセスが制限されている地域も多く、対策の難しさは増すばかりだ。
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