モーツァルト像210体が消えた…盗難総額約2万4000ユーロの“計画的犯行”か
オーストリア・ザルツブルクで、モーツァルト生誕270年を記念して設置された金色のモーツァルト像が、なんと210体も盗まれる事件が発生した。
地元のモーツァルテウム財団が7月15日にお披露目したのは、ドイツ人コンセプチュアルアーティスト、オットマー・ヘルル氏が手掛けた高さ約50センチのポリマー製像。愛犬と一緒のモーツァルトが、街のあちこちに320体も並んだ華やかな展示だった。
デニムに合う。履くだけで「ちょいワル」Tapoon ところが、設置から2週間もしないうちに80体以上が姿を消し、その後も盗難は止まらず、最終的に210体が行方不明に。ヘルル氏は「アーティストにとって最悪なのは作品が消え去ること」とドイツ通信社に語り、観光客の記念目的の窃盗ではなく「組織的な犯行」の可能性を指摘している。
盗まれた像は1体約100ユーロ(約1万1400円)で販売予定だったため、210体分の被害総額は約2万4000ユーロ(約270万円)にも上る。一獲千金を狙った泥棒だったらしいが、到底その額では億万長者にはなれない。
展示はモーツァルトの旧宅の庭や居住エリア、パビリオンなどに及んでいたが、主催者は盗難に備えて予備の像を用意していたものの、あまりの数に追いつかず。さらに製造元がちょうど休暇中で、すぐに補充もできず、現在は残った像の間隔を広げて8月30日まで展示を続けるという。
ヘルル氏は以前、ドイツ・バイロイトでのリヒャルト・ワーグナー像展でも全作品が10日で盗まれた経験があり、「公共空間でアーティストとして活動するなら、破壊から盗難まで何が起きても文句は言えない。それが現実だ」と苦笑い。
モーツァルトは1756年1月27日にザルツブルクで生まれ、モーツァルテウム財団は現在も記念館運営や研究支援を行っている。ヘルル氏は「偉大な天才としてだけでなく、普通の人間としてのモーツァルトを見せたかった」と話し、愛犬ピンペルと共にミラベル庭園を散歩したエピソードを像に込めたという。
しかし、その“人間味”を表現した像は、残念ながら泥棒たちの“人間の欲深さ”を引き出してしまったようだ。
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