英仏海峡でボート転覆、1人死亡・生後1年の赤ちゃん含む6人搬送
またしても悲惨な事故が起きてしまった。7月29日午後9時半ごろ、フランス・アルデロ沖で、イギリスを目指していた密航用の小型ボートが転覆。40歳代の男性が死亡し、生後1年の赤ちゃんを含む6人が病院に搬送される事態となった。
現場はヌフシャテル・アルデロのマリーナ近く。乗客の1人が心肺停止に陥ったため、ボートはやむなく停船。救助隊が駆けつけ、乗客を次々に陸へ降ろした。ボートには約50人が乗っていたが、なんと浜辺にはさらに100人もの人々が「次のボートに乗るチャンスを待って」集まっていたという。
冷房ゼロで涼しいミニギアAirio Pro 死亡したのは40代の男性。救急隊が懸命に蘇生を試みたが、息を吹き返すことはなかった。搬送されたのは17歳の少女(ブーローニュ=シュル=メール病院へ)、20歳と30歳の女性2人、33歳の女性、34歳の男性、そして生後1年の乳児。いずれも命に別条はあるのだろうか…。
英仏海峡を渡るこのルートは、小型ボートに定員を大幅に超える人数が詰め込まれ、天候も安定せず、大型船の航路も横切るため、常に危険と隣り合わせだ。フランスとイギリスの当局は沿岸をパトロールし、出航の阻止や遭難時の救助にあたっているが、後を絶たない。
今年(2026年)これまでに英仏海峡を越えてイギリスに到着した移民は1万3376人。前年同期比で45%減、2024年同期比でも19%減と、数字の上では減少傾向にある。それでも、先日イギリスの新首相アンディ・バーナムが就任してからわずか5日間で900人以上が到着しており、うち165人はいわゆる「メガ・ディンギー」と呼ばれる大型ゴムボートでの渡航だった。
ピークだった2022年9月3日には1日で1305人が到着。今年の最多記録は6月15日の710人だ。減ってはいるものの、依然として多くの人が命がけの旅を選んでいる。今回の事故で亡くなった男性も、赤ちゃんも、ただ安全な暮らしを求めて船に乗ったはず。その選択が、まさか死に直結するなんて…。考えさせられるニュースだ。
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