空が流星で埋め尽くされた“星が降った夜” 1時間15万個が恐怖を呼んだ
もうすぐ夜空が流星でいっぱいになる。ペルセウス座流星群が8月12〜13日にピークを迎え、最大で1時間に100個の流れ星が見られるという。しかも今年は新月と重なるため、観測条件はバツグン。
でも安心してほしい。これは終末の前触れじゃない。流星群とは、彗星の尾を離れた大量の宇宙の岩石が大気圏に突入して起こる現象だ。とはいえ、昔の人はそう簡単には考えなかった。
デニムに合う。履くだけで「ちょいワル」Tapoon 例えばローマ人は、流れ星を豊穣神プリアポスの「種」だと思い込んでいた。作物を豊かにするための神様の恵みってわけ。ところが西暦380年にローマ帝国を乗っ取ったキリスト教徒たちは、当然ながらドン引き。彼らは流星を「聖ラウレンティウスの涙」と呼び変えた。聖ラウレンティウスは8月10日に殉教したキリスト教徒で、その前夜には彼が焼かれた格子の残り火が植物の下に現れるという伝説まである。
**史上最強の“星の嵐”**
毎年11月に見られるしし座流星群は、普段は1時間に10〜15個と地味だ。ところがたまに、とんでもない暴走を見せる。
1833年11月12日から13日にかけての夜、北米中がパニックに陥った。「星が降った夜」と呼ばれるこの日、1時間に15万個もの岩石が宇宙から降り注いだ。目撃したミズーリ州のイライザ・ライマンはこう書き残している。「まるで雪片のように厚く降り注ぎ、夜明けに光が隠すまで見え続けた」。多くの人が「これで終末が始まった」と本気で信じたという。
さらに1966年11月17日には、しし座流星群が観測史上最大の流星嵐を記録。ピークの午前5時、アメリカの空を1秒間に40個もの流れ星が15分間も横切った。文字通り「星のシャワー」だった。
**ハロウィーンの火球と大爆発のリスク**
10月から11月にかけては、おうし座流星群も見ものだ。彗星エンケからやってくるこの流星群は、特に明るくて大きな「ハロウィーンの火球」を生み出す。でもその背後には、普通の幽霊話より怖い科学が潜んでいる。
専門家によると、これらの火球はおうし座流星群の中に大きな物体の群れが存在することを示しており、「空中爆発」を引き起こすリスクがあるという。実際に1908年6月30日、シベリアで起きたツングースカ大爆発は、空中爆発の一例だ。原子爆弾の約1000倍もの威力があり、830平方マイルにわたって8000万本の木々をなぎ倒した。
**彗星は「凶星」だった**
歴史を振り返ると、彗星は戦争や飢饉、死の前触れとして恐れられてきた。そもそも「ディザスター(災害)」という言葉自体、ギリシャ語で「悪い星」を意味する。
北欧神話では、流星は巨人ユミルの頭蓋骨の破片とされ、アステカ帝国では彗星は「煙る星」と呼ばれ、悪い予兆と考えられていた。最後の皇帝モクテズマ2世が見た明るい彗星は、スペイン軍による彼の没落を予言したとされる。古代中国では、彗星は陰陽の不均衡による戦争の兆候とされ、皇帝は専任の監視スタッフを雇って空を注視させていた。
**ハレー彗星がもたらしたパニック**
最も有名なハレー彗星は、肉眼で見える唯一の彗星で、約75年ごとに出現する。そしてそのたびに災害が起きると言われてきた。
1066年のバイユーのタペストリーにはハレー彗星が織り込まれ、ノルマン人のイングランド侵攻を予告。1347年の出現は、ヨーロッパ中を襲ったペスト禍の原因にされた。1835年にはニューヨークで500棟もの建物を焼き尽くした大火災の元凶とされた。
そして1910年、科学者たちが彗星の尾に猛毒のシアン化物に関連する「シアノーゲン」が含まれていることを発見。すると大パニックが発生し、「この1月に地球の生命が絶える」という恐怖が広まった。
とはいえ、実際には何も起きなかった。次のハレー彗星の出現予定は2061年7月28日。生きて見られる人は、その時また空を見上げてみてほしい。
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