元警官が死刑執行直前に残した「たった2語」…フロリダで38年ぶりの同日複数執行
フロリダ州で、なんと同日に2件の死刑執行が行われ、米国中に衝撃が走った。同州で同日複数執行が行われたのは1964年以来、実に38年ぶりのことだ。
1人目は元警察官のジェームズ・アレン・ダケット(68)。1987年、現役警官だった彼は、勤務中に11歳の少女テレサ・マカビーを強姦し殺害。あれから約40年、ついにその罪の代償を払うことになった。
冷房ゼロで涼しいミニギアAirio Pro 致死薬の注射が始まる前、刑務官が「最後に言い残すことはあるか」と尋ねた。しかしダケットは「ノーサー(いいえ、サー)」のたった2語だけ。その後4分、刑務官が彼の名前を叫びながら肩を揺すったが、反応はなかった。2026年に入ってからフロリダ州で執行された11人目の死刑囚となった。
そして同日、同じ刑務所で80歳のドミニク・オッキオーネも処刑された。彼は1986年、元交際相手アニータの両親であるレイモンド&マーサ・アーツナー夫妻を射殺した罪で死刑判決を受けていた。
動機は、アニータが彼の「ひどい癇癪と子供への虐待」を理由に別れを告げたこと。彼女の家を訪ねて復縁を迫ったが、「保安官を呼ぶ」と言われて一旦引き下がる。ところが1時間後に戻ってきた時には、電話線は切断されていた。
レイモンドが保安官事務所に電話しようとしたその時、オッキオーネは彼の顔面を銃撃。さらに鍵のかかったドアを破って家の中に乱入し、アニータを追い回した。彼女はなんとか娘を連れて外に逃げ出したが、母親のマーサは胸部に4発を含む5発の銃弾を浴びて死亡。レイモンドも病院で息を引き取ったが、最期に誰が自分を撃ったかを警察に告げることはできた。
公判でオッキオーネは証拠を否定しなかったものの、「計画的ではなかった」と主張。しかし陪審はそれを認めず、死刑判決が下った。彼はフロリダ州の近代史で最も高齢の死刑執行者となり、全米でも2番目の高齢記録(最高齢は2018年に執行された83歳のウォルター・ムーディ)。
アニータは「ようやく両親の正義が実現した」と沈痛な思いを語っている。
この同日複数執行の背景には、フロリダ州のロン・デサンティス知事(共和党)の存在がある。知事は「あまりにも多くの家族が長すぎる間、正義を待ってきた」と述べ、死刑執行のペースを積極的に加速。2025年以降、フロリダ州だけで全米の州執行数の半数近くを占めている。全米では20年以上にわたって死刑執行数が減少傾向にあったが、フロリダの“追い上げ”でまた増加に転じているのだ。
元警官の「ノーサー」という最後の言葉。罪を認めず、謝罪もせず、ただ機械的に応じたその態度に、執行を見守った関係者はどんな思いを抱いたのだろうか。
夜間運転用メガネが今ドライバーに急増中ナイトライダー 
今、あなたにオススメ