「患者まだ生きてるのに臓器取ろうとした」米団体をケネディ長官が“腐ったリンゴ”呼ばわり
臓器移植をめぐるホラーとも言える事件がアメリカで再び注目を集めている。なんと、まだ生きている患者から臓器を取ろうとした疑いで、ケンタッキー州の臓器提供団体「ネットワーク・フォー・ホープ」がホワイトハウスから“お払い箱”にされそうだ。
保健長官ロバート・F・ケネディ・ジュニアはこの団体を「腐ったリンゴ」とバッサリ。「持続的な安全上の失敗」を理由に、連邦政府として認定をはく奪する手続きを始めたと発表した。
夜用眼鏡が運転手の間でますます人気になるナイトライダー 問題の発端は2021年。ネットワーク・フォー・ホープの前身団体が、地元の病院に対して「薬物過剰摂取で運ばれた男性患者が目を覚ましつつあるのに、生命維持装置を外して臓器を取れ」と圧力をかけたというのだ。実際その男性は一命を取り留め、彼の姉はケネディ長官の記者会見に同席して感謝の言葉を述べた。
アメリカでは、臓器提供機関(OPO)が死亡を宣告できるのは病院の医師だけ。死亡確認が下りて初めて、提供機関がレシピエント探しや外科医の手配に入る仕組みだ。ところが、このケースでは死亡確認前に摘出手続きが進められようとしていたらしい。
ネットワーク・フォー・ホープ側は「あらゆる連邦ルールを順守している」と反論。1年以上前に「計画の一時停止を誰でも要請できる」世界初のセーフガードを導入したと主張し、ケネディ長官の決定に「強く反対する」として異議申し立ての構えだ。
ちなみにケンタッキー州はすでに、同様の一時停止を義務付ける法律を可決。連邦の臓器調達・移植ネットワークも、全米のOPOに同じルールを課す新規則を準備中だ。
米国では現在10万人以上が移植待ちリストに登録されており、その大半は腎臓を必要としている。昨年の移植件数は4万9000件超と過去最高を記録したが、死亡ドナーからの提供は10年ぶりに微減。臓器不足が深刻な中で起きた今回のスキャンダルに、国民の間からは「登録を取り消そう」という声がかつて噴出したという。命を救うはずのシステムが、逆に命を脅かしかねないという皮肉。この“腐ったリンゴ”、本当にただの1個で済んでくれればいいのだが。
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