使い捨てロケットが時速8700kmで月面衝突、その瞬間を肉眼で見られるか?
スペースXの使い捨てファルコン9ロケットが、今日(8月5日)月面に激突する。時速約8700km(5400マイル)、TNT火薬3トン分のエネルギーでぶつかるというから、ただごとじゃない。
このロケットは2025年1月に2機の月着陸船と科学機器を運んだ後、そのまま放置されていたもの。本来は月に激突する予定はなかったが、スペースX側も軌道修正できず、ついにそのまま月面へ一直線となった。
デニムに合う。履くだけで「ちょいワル」Tapoon 衝突時刻は日本時間で午後3時28分ごろ(BST午前7時28分)。場所は月の「アインシュタイン・クレーター」の西縁付近だ。爆発の瞬間は残念ながら肉眼では見えにくいが、望遠鏡があれば閃光を捉えられる可能性がある。
むしろ見どころは衝突後。月には大気も風もほとんどないため、舞い上がったチリや破片が数十分にわたって漂い続ける。この「もや」が地球からも観測できるとみられ、科学者たちは固唾を飲んで見守っている。
実際、月には常に宇宙ゴミが落下しているが、それらはランダムで予測不能。今回のように事前に時間と場所がわかっている衝突は極めて貴重だ。天体物理学者たちは「リアルタイムで月面衝突の影響を研究できるまたとない機会」と興奮気味。
衝突でできるクレーターは直径約27メートル、深さ約5メートル。地球からは見えないが、月周回機なら観測可能だ。
一方で、「宇宙ゴミが危険な弾丸になりかねない」と警鐘を鳴らす専門家もいる。人類が再び月を目指す「新たな宇宙開発競争」が始まる中、今回の事故は便利さの裏にあるリスクを思い知らせる出来事とも言える。
ちなみに、使われなくなったロケットが月面に激突するのは、これが2度目。2022年には中国の宇宙船の一部が月の裏側に衝突し、2つのクレーターを残したが、位置的に地球からは観測できなかった。今回は表側で起きるため、データが取れる点でも意義が大きい。
「月に住む」時代が現実味を帯びる中、偶然の衝突がもたらす科学の贈り物。皮肉なスタートだが、今後の月探査に活かされることを願いたい。
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