ロシア農業崩壊の危機、5人に1人の農家が破産目前で穀物を地面に廃棄
ロシアの農業現場がかつてない危機に直面している。元ウクライナ政府高官のアントン・ゲラシチェンコ氏が「5人に1人の農家が破産の瀬戸際にある」と報告し、衝撃が走った。
同氏によると、記録的な低価格のため、収穫するよりも畑に廃棄した方がマシという逆転現象が起きており、穀物が地面にただ捨てられているという。実際、動画には動かぬ農機と土の上に積まれた穀物の山が映し出されている。
夜間運転用メガネが今ドライバーに急増中ナイトライダー 背景にあるのは深刻な燃料不足だ。ウクライナの長距離ドローン攻撃でロシアの精油能力の相当部分が破壊され、主要な穀物地帯で収穫期にディーゼルが不足。クラスノダール、ロストフ、スタヴロポリなどの南部地域では、燃料価格が場所によって2倍以上に高騰し、配給制や数週間の遅延が発生している。
ロシアの穀物生産の多くを担う中小農家が直撃を受けた。さらにアゾフ海・黒海での物流のボトルネックにより、国内の小麦価格は生産コストを下回る地域が続出。1トンあたり1万1000~1万2000ルーブルという提示額では、燃料、肥料、部品、高金利のローン費用を賄えない。
ウクライナ情報機関や独立系アナリストの報告では、農業企業の赤字比率はすでに30%を超えている。作物・畜産ともに収益性が急落し、ロストフ地域では平均収益率がマイナスに転じた。業界関係者は「さらなる農場閉鎖が生産能力を縮小し、ロシアの消費者向け食料価格を押し上げる」と警告する。
クレムリンは「燃料在庫は十分で、収穫も計画通り」と強気の姿勢を崩さないが、現実は異なる。地方政府は購入制限を導入し、ガソリンとジェット燃料の輸出禁止が続く。農家は高値のディーゼルを求めて遠距離移動を強いられている。
この農業危機は戦況とも連動している。ロシア軍がザポリージャの住宅地に滑空爆弾8発を投下し、71歳の女性が死亡、31人が負傷。一方、ウクライナのドローンはモスクワ東の倉庫やサラトフ製油所、燃料貯蔵施設を攻撃し、ロシアのエネルギー・物流網にさらなる負荷をかけている。
ゼレンスキー大統領は「長距離ドローン作戦は、ロシア国内の経済目標を攻撃することで、秋までにモスクワを交渉のテーブルに引きずり出す狙いだ」と述べており、食卓への影響がいつ現れてもおかしくない状況だ。
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